Cloud DWH Performance Opt.
データベース層でのスキャン量最適化のみによってディスクI/O負荷を低減させ、システムの高速化と安定稼働を実現したアプローチをご紹介します。データウェアハウス(DWH)のデータ量が数十TB規模に達すると、データ参照時の物理ディスクスキャンが増加し、ストレージI/Oがボトルネックとなることがあります。
当社では、クラウドデータベースのインフラ知見とDBA技術を融合し、アプリケーションに改修を加えることなく、データベース層でのスキャン量最適化のみによってディスクI/O負荷を低減させ、システムの高速化と安定稼働を支援しました。
当社では、これらの課題に対し、インフラ層からDB内部の設定までを詳細に分析し、アプリケーションに手を加えない形でのデータベースサーバの中だけで完結できる改善を支援しています。
データベースの内部状況を精査し、アプリケーションのコード修正を最小限に抑えつつ、データベース内部の動作設定やクエリの処理経路(実行計画)を論理的に最適化することによりデータベースの応答速度を向上させます。
お客様の運用方針、パラメータ設定値、移行対象データ、バックアップ取得方針等、細かな部分を確認します。
また、オンプレミスおよびAWS環境(Oracle/Aurora)において、性能測定や負荷状況のモニタリングを実施します。インフラ層からアプリケーション層(SQL)までを俯瞰し、問題の真因を調査します。
既存のAmazon Aurora環境において、どの処理がI/OやCPUリソースを過剰に消費しているかを詳細に測定・診断します。
データベースの実行計画を解析し、適切なインデックスが機能せず全件ディスクスキャンを走らせていた処理を特定します。インデックス設計を見直し最適化を行うことで、不必要なディスク読み込みを排除し、ディスクから必要なデータだけを効率的に読み込む形へと改善します。
DWHのワークロードやアクセス傾向に合わせ、データベースエンジンのパラメータを最適化し、メモリ上のキャッシュ領域を再設計します。
一度読み込んだデータをディスクから再ロードさせず、メモリ内で処理を完結させる割合(キャッシュヒット率)を高めることで、物理ディスクからの再読込を抑えてメモリ内で処理が完結する割合を向上させます。
データベースの性能管理において、データボリュームの増大に伴う「物理I/O」の急増は、最も盲点になりやすいボトルネックの一つです。50TBを超える大規模なDWH環境では、データ量の増加がそのままストレージアクセス負荷へと直結し、各クエリの応答遅延を通じてシステム全体の可用性に影響を及ぼします。
本事例では、データベース診断に基づく複合的なチューニングを施すことでデータベース層での問題解決に成功し、以下のような成果を実現しました。
データ蓄積が続く環境でシステムの安定的稼働を維持するためには、データ増大が物理ストレージ層に与える影響を事前に予測したアーキテクチャ設計、および運用設計が必要となります。
また、クラウドインフラが持つ柔軟性やコストメリットを最大限に享受するためには、プラットフォームごとの課金体系やミドルウェアの技術仕様を理解した上で、それらに基づいたシステム設計・パラメータ調整を施すことも必要です。
当社は、その解決に向けた詳細なボトルネック特定から実効性のあるチューニングまでを一貫して対応し、お客様のクラウド最適化と安定運用を支援します。